とんぼの徒然日記

日々の思った事を気ままに、移住について

U・I・Jターンってなに?

移住の話によく出てくる言葉、「Iターン」や「Uターン」。「Uターンラッシュ」などは聞き覚えがあると思います。人がある場所から別の場所に行き、また元の場所に戻る動きのことを「Uターン」といいます。では、移住の話のときに出てくる「Iターン」や「Jターン」とは?

Uターン

地方からどこか別の地域へ移り住み、その後また元の地方へ戻り住むこと。

Iターン

生まれ育った地域(大都市)からどこか別の地方へ移り住むこと。

Jターン

地方からどこか別の地域(大都市)に移り住み、その後生まれ育った地方近くの都市圏や、中規模な都市へ戻り住むこと。

地方移住へのステップ

地方移住を実践するまでには、いくつかのステップがあります。そのプロセスは人それぞれですが、ここでは基本となるステップをご紹介します。

ステップ1 移住の目的を考える

「都会生活に疲れたから、地方でのんびり暮らしたい」という言葉をよく聞きますが、それだけでは移住は難しいかもしれません。大切なのは、自然の中で働きたい、農家を目指したいなど、目的をはっきりさせることです。そうすれば、理想の暮らしに近づけます。

ステップ2 家族やパートナーとの協働

家族やパートナーにその気がなければ、地方暮らしの実現は困難です。
テレワークの浸透や新しい働き方の認知など、生活様式への意識の変化もあり、地方移住への関心が高まっています。

考え方は人それぞれで、夫婦間でも、一方は地方移住に前のめり、もう一方は無関心というすれ違いも…。

家族を都会に残して別居し単身移住する人や、家族親族の反対を押し切って一方的に移住する人もいます。

家族やパートナーへ地方移住への思いを共有して、話し合い、互いに理解を深めることが大切です。

ステップ3 定住するか、二地域居住か?地域との関わり方を考える

地方暮らしとは、それぞれの地域社会へ溶け込むことです。お祭りの手伝いや地域内の清掃といった共同作業に参加することで、地域の一員と認められていきます。

仕事や家庭の事情でそうできない方は二地域居住という方法もあります。滞在中は積極的に地域との関わりをもつ往来移住。地域との関わりをあまり持たない別荘移住などがあります。

ステップ4 条件をリストアップしよう

地方暮らしの条件は、人それぞれ。趣味がサーフィンの人であれば海の近くが好都合。登山が趣味の方は山の近くが良いかもしれません。

無理な希望は田舎暮らしを遠ざけることになります。譲れない条件を3つくらいあげてみると、移住が現実味を帯びてきます。地域の事情を知るためにも移住相談窓口に相談して条件を整理してみましょう。

ステップ5 都会でできる情報収集とは?

住んでみたい地域を絞り込めている人は、その自治体の移住相談窓口を訪ねるのが早道です。

絞り切れていない人や希望に合う地域が見つからない人は、移住・交流推進機構(JOIN)が運営する「ニッポン移住・交流ナビ」や、総務省の「移住・交流情報ガーデン」を活用しましょう。

「ふるさと回帰支援センター」を訪れるのもおすすめです。

ステップ6 とりあえず体験というお試しもあり

「地方で暮らした経験がない」「移住の決断はつかないけれど、その地域のことを知りたい」という人は、イベントやお試し移住を利用するのも1つの手です。

滞在可能期間は1泊から1〜2年とさまざまなので調べてみましょう。農作業を手伝う体験ツアーへの参加や、体験つきの農林漁家民宿に泊まることをきっかけに移住した人もいます。

ステップ7 空家を見学する際の注意点

地方の空家を手に入れるルートは、不動産業者と自治体の2つに分類できます。最近では空き家バンクを設ける自治体も数多くあり、賃貸物件を取り扱っている場合もあります。

自治体の空き家バンクに掲載している情報を簡単に検索できる全国版空き家・空き地バンクもあります。見学の際は事前に予約をして、業者や担当者と相談しながら行動しましょう。

傷んでいる物件も多いので、見学の際は水回りを中心に家の状態をしっかりとチェックすることが大切です。

ステップ8 仕事はどうやって探したらいい?

自治体が用意しているUIターン転職の相談窓口や人材バンクシステムを利用します。「ハローワーク・インターネットサービス」は市町村まで対応しているので、地域を絞り込んでいる人には便利です。

「全国新規就農相談センター」のWEBサイトでは、農業法人の求人情報のほか、農業を始めるための情報が手に入ります。

ステップ9 地方へ行く前に準備したいこと

地方暮らしでは、引越し費用や建物の補修費用等が予想以上にかかるケースもあるので、いざというときのための貯蓄が必要です。

地方によっては車社会なので、運転免許がないと移住する場所はかなり限定されます。可能な限り免許は取っておきたいところ。地方でもネットショッピングは活用できるので、パソコンもあると便利です。

ステップ10 地域へのごあいさつ

移住が決まったら、その地区の区長(自治会長と呼ぶ地域もある)にあいさつに行きます。自分がどういう暮らしをしたいのかも伝えておきます。

周辺住民へのあいさつ回りは、地域によって数軒で済む場合もあれば、数十軒に及ぶ場合もあるので、これも区長に確認することが大切です。引越し後には近所の方へのあいさつ回りをお勧めします。

「地方移住」について考える

コロナの影響でテレワークが普及し、仕事の仕方が大きく変化する中で、住居がどこであっても仕事ができる状況が生まれています。

「地方移住」が話題になり、この機会に、仕事をしながら自然豊かな地方暮らしに移行したいと考える人も増えているようですが、実際にはそうした動き方は多くはないとも聞きます。今話題の「地方移住」について考えてみたいと思います。

移住を考える前に

学生のような自由な身分なら、誰もが何処でも暮らせると思います。しかし仕事を持ち、家族がいて、将来も考えなくてはならない年齢なら、憧れだけでは…。現実的な選択が優先されます。

移住の計画は、この先の人生において、自分にとって、あるいは家族にとってプラスになるという確信がなくては…。

移住することに仕事の面でメリットが有ればよいのですが、趣味や私生活の充実と、都会での暮らしを手放すことのリスクを考えなければなりません。

少子化のこの時代、地方の人口は減少し続けています、一方で都会の人口は増加しています。自然豊かな地方暮らしは魅力もあります、しかし、この現実の問題も考えておきたい。捉え方も生き方も、人によって様々なのですが…。

地方移住で得ると考えるもの

地方移住は、積極的にそのメリットを生かしたいと考えている人には良さがあり、はっきりした目的と展望がないのなら、止めておいた方がよいのでは、というのが率直な感想です。

自然の中で余暇を楽しむ

私は現在、田舎の農村に住んでいます。仕事の関係で住み始め、移住をした人間ではありません。しかし地方に暮らすメリットを感じることがあります。

山登りやハイキング、ドライブやツーリングなどに出掛けるのに適した場所が、近くにあるという点です。

車で少し走れば自然の中に身を置くことができる。海に行くのも、山に行くのも移動が短くて済みます。

周辺にはアウトドア関連の施設もけっこうあり、気軽に出かけられるという魅力もあります。

現在のようなコロナ禍の状況では、人との密接を避ける行動が求められますが、普段の

生活でもそれがさほど難しくない環境で、当然感染リスクも低いと思われます。

生活の負担を減せる

物価も全体的に都会よりは安く、特に住居に関してはその差が大きいと感じます。

家を持つ負担感は都会の半分以下と言えるかも知れません。基本的に地方は車社会で、成人なら一人一台持っているといった家庭が多いのです。それでも都会の住居にかかる費用ほどの負担は感じない気がします。

自分の家を持ったり、車やバイクを所有したり、趣味の道具の置き場所にも困らない環境が、都会よりはるかに手頃に手に入ります。

地方移住で失うと考えるもの

元々地方に住んでいる人がまた地方へ移住するのは、ほぼ問題がないと思います。しかし、東京のような大都会から地方へ移住するのは、生活はかなり変化します。

ネット環境の発達した現代の社会では、地方に暮らしても仕事や友人との関係性の維持などの心配はないようです。問題の多くは、実生活と精神の部分になります。

生活を変えるために移住する人は、違った環境を大いに楽しめばよい。しかし都会で育ち生活してきた人が、その意識を変えることなく移住するのは、心配の方が大きいです。

不自由を実感すると考えるもの

都会のような発達した交通網がない地方暮らしだと、自家用車が必要不可欠です。鉄道、地下鉄、バスなどの交通機関が充実した都会では、身一つで何処へでも移動できますが、地方では車がないと日々の食料の買い物にも苦労します。

しかし、その土地の生活スタイルに慣れてくれば、どうにでも対応できる問題です。

最も大きな違いは、田舎の価値観の中で暮らしていくという生き方を受け入れられるかです。

地方の若者が都会を目指すように、地方の小さなコミュニティーでは満足できないことが多くなり、そうして人々は都会に集まり、都会から離れなくなる。それが地方の人口が減り続け、都会の人口が増えている一つの答えだと思います。

田舎暮らしとは…

鉄道の駅までは歩いて行ける距離ではなく、その鉄道も数時間に1本あるかないかという田舎に住んでいます。こういう場所にいると、都会暮らしに比べて余計な時間がたくさんかかります。通勤にも買い物にも、たくさんの移動時間や待ち時間が必要で、こういう時間の過ごし方を受け入れて生活することになります。

田舎の共同体の一員

電気や水道は田舎でも普通に利用できます。ガスはプロパンガスのボンベを業者に運んでもらいます。田舎に住むということは、「共同体の一員」として暮らすことになります。どこの地区にも行事や環境整備があり、一例を挙げると、ここでは年に何度か日曜日に速攻の一斉清掃があります。

地区の方々が集まり、みんなで協力して環境美化の活動を行い、参加できない場合には、出不足といって幾らかのお金を供出するという地区もあります。

一軒家だと、家の周りの草なども放っておく訳にはいかず、それなりに草取りをしてきれいにしておかないと、周辺の住民から苦情が来ることも…。都会のように、隣人に無関心という人はほぼいません。

教育環境

地域の人間関係もそうですが、学校も何事に関しても関係が濃密なので、馴染めない場合は逃げ場がありません。

進学も都会よりは大変だと思います。田舎では学校と言えばほぼ公立しかないので選択肢がなく、高校になると多少私立の学校もありますが、田舎では公立が私立より優れていると考えがあります。

都会なら様々な選択ができ、私立は特色ある教育環境で、ゆとりのある家庭が選択します。一般的に田舎で大学進学を目指すには、公立小中から公立進学高です。

東大生の半数以上が、東京とその近県出身者で占められている事実を見ても、地方出身者の大学受験が都会より厳しいと思います。

頼るべき情報はネットが中心で、環境に頼らず自らの意思で学ぶことが前提になるのが地方の受験生です。

お試し移住

移住の前に一度住んでみることをお勧めします。転勤できるならいいのですが、とりあえず部屋を借り、1ヶ月でも半年でも住んでみると街の雰囲気が分かります。

気候や暮らしぶりなども分かります。生活をすれば、買い物環境やどんな学校があるのか、交通機関の便利さはどうかなど、実際に暮らすことで分かってくることがたくさんあります。